RJ-450Z 送信・受信できないとのことでお預かりしました。


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受信は全く出来ない状態で、送信については変調がかかりません。

音声、PTTマイクとも外部マイク・外部スピーカー仕様であり、不具合があることが分かりました。

MIC・SPジャックのパターン図ですが、このとおりではありません。
プラスマイナスの配線は2つのジャックにまたがり、センターと外側もまた別々になっているという複雑な仕様です。 いわゆるタスキ掛け。

一般のプラグでは信号を取り出すことはできません。

Screenshot from 2022-01-22 16-44-43

マイクコードの根本を動かすと音が出たり出なかったりします。

断線があるかも知れません、コードの被覆を剥がして点検です。

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ストップ金具があった場所のコードが変色しています。

金具がキツく締めてあったため、ストレスがかかった部分に不具合が出ていました。

断線しているわけではありません。

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ストレスを開放して再構築しました。

反応するようになりましたが、原因はまだ先にあります。

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基板を取り外しました。


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オーディオアンプIC upc575c2

送信ではMICアンプとして、受信ではスピーカーを駆動しています。

Screenshot from 2022-01-22 16-32-45

ICが不良です。


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ICを交換しました。

変調、音声ともOKです。

手持ちの在庫もあと僅かとなりました。

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受信感度不良の原因です。

RF AMP Q1 2SC2295 が不良でした。

Screenshot from 2022-01-22 16-32-07

手持ちのあった 2SC3356 に交換しました。

1Ghz OKの石です。

受信感度が復活しました。

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電解コンデンサーをオール交換しました。


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ダイオード等、交換したパーツです。


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変調に関係するカスタマイズです。

電解コンデンサーをオーディオでは定評のあるメタライズフィルムコンデンサーに交換しました。

Screenshot from 2022-01-22 16-33-20

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C46、C48 交換です。

AMらしい暖色のある、且つ、しっかりとした変調です。

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調整。

37Mhz 発振を最大に、

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10,695MHz 発振調整


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8ch 27,144MHz


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送信調整。

マニュアルではアンテナダミーを使うように指示されています。

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ローディングコイルを最大になるように調整します。


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スプリアスの状態です。


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出力。

0,4W (無変調)

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受信感度を最大に調整。


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受信感度。

ー108dBm

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コンパクトな無線機です。


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