TM-732 電源が入らないとのことでお預かりしました。


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電源が入らない症状の多くはヒューズの断線が原因です。

F201

Screenshot from 2022-10-28 01-10-04

ヒューズF201にアクセスするには基板を外します。


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基板を裏返すと、25と記載のある部品がヒューズF201です。

断線はありませんでした。

ヒューズの横にはトランジスターQ233があります。

POWER SWに関係しますが、出力がありません。

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Q233 2SB1302 不良です。

このトランジスターが不良の場合、IC211 8VのAVRが動作しません。
Screenshot from 2022-10-28 01-10-04

手持ちのあった2SA1213に交換しました。


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コントロールユニット。

電源ラインの電解コンデンサーです。

オーナー様が自分で修理した際に取り外したあと修理を断念したとのことです。

ひどい液漏れがあったものと思います。

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パターンを修整後、コンデンサーを取付けました。


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液晶パネルを取り外し。

5V電源ICが腐食しています。

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IC1 L78LR05BFA 


Screenshot from 2022-10-28 01-12-22

ICを取り外しました。

パターンが腐食してぼろぼろです。

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洗浄しました。

この後パターンを研磨します。

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ICを交換しました。

5V出力もOKです。

しかし、まだ電源が入りません。

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電源関係の部品。

Q4 2SA1162 交換しました。


Screenshot from 2022-10-28 01-12-22

Q4取り外し。


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電源関係の部品。

Q1、Q2、Q3交換しました。

Screenshot from 2022-10-28 01-12-40

Q2取り外し。


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Q3取り外し。

Q3の横にあるのがQ1 2SB1149

しかし、まだ電源が入りません。

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5V電源ICからの電圧が途切れており、パターンのスルーホールが断線していました。

液漏れによる腐食が原因です。

スルーホール2箇所を修復しました。

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スルーホールは髪の毛ほどの線を通してつなぎます。


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電源が入るようになりました。

液晶パネルは外してある状態です。

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バックライトをLED化しました。


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液晶パネルを取り付け、点灯を確認しました。


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交換部品です。


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測定と調整。

周波数。

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出力 40W


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MID 10W

LO 5W

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スプリアス良好。

145Mhz

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良好。

433Mhz

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受信感度。

145Mhz ー122,1dBm (SINAD)

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受信感度。

433Mhz ー122,0dBm (SINAD)

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受信感度スペックシール添付しました。


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上下2段の周波数表示が便利な無線機です。


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