IC-290、リニューアルのためお預りしました。


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古くなった電解コンデンサーをオール交換します。

メイン基板。

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交換前


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交換後


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メイン基板にある無極性コンデンサーです。


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1μFのコンデンサー


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このコンデンサーをセラミックコンデンサーに交換すると変調の音質が良くなります。

乾いた音で高音から低音までワイドレンジな感じになります。

1μF

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交換後


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IC-290のマイクはアンプ内蔵タイプ。


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電解コンデンサーを交換します


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交換後


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カッチリした音を聴かせるようになるでしょう。


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センサーボード


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コンデンサー交換後


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PLLロジックユニット


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コンデンサー交換後


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PLLロジックユニット

シールドケース内にコンデンサーがあります。

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交換後


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交換した電解コンデンサーの残骸です。

ほとんどドライアップしています。

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アンテナコネクターの中心がグラグラする現象。

Mコネクターではどうしても発生してしまいます。

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中心がグラグラすると、裏側がどうなるかは想像できます。

やはり、ハンダ離れを起こしています、というより千切れています。

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コネクターを抜き差しするたびに動いたためにコイルが割れています。


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割れたコイルの場所を回路図で見るとハイパワー機に付いている部品のようです。

Screenshot from 2019-08-22 23:21:07


ノーマルパワー機にはありません。

Screenshot from 2019-08-22 23:23:26


基板部品レイアウト図で確認。

コイルはありませんね。

Screenshot from 2019-08-22 23:32:11


コイルは無くても良いのではないかと判断しました。

割れて使えませんし。

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サービスマニュアルにそって調整してゆきます。

電解コンデンサーが新しくなったので、一日通電したあとに調整します。

PLLの調整。

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PLLの電圧を波形を見ながら調整。


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何を調整しているかは割愛しますが、画像は載せておきます。


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RITスイッチON、センター位置にて調整。


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受信感度調整。

Sメーターの出力はJ13のコネクターに出ているので、ここの電圧を測定しながら行います。
(この方法はサービスマニュアルにはありません。)

コイルを回しているところ。

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スピーカーからのオーディオ出力電圧をオシロで測定しながら最大になるように調整します。


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Sメーターからの電圧をテスターで測定しながら最大になるよう調整します。

アナログテスターが便利です。

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受信感度とSメーターの調整OKです。


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周波数。


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FMデビエーション。

規定の4.8Khz

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出力 10W


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スプリアス良好。


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受信感度。

ー128.1dBm (SINAD)

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KENWOOD TR-9000のライバル機として出た無線機でしょうか。

30年以上前の無線機としては程度も良く、ボリュームやスイッチ類に一切ガリが無いのはスゴイことです。

コストのかかった良い無線機ですね。

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