ALINCO FLH-2550 リニアアンプ。

受信不良にてお預かりしました。

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TXとRXを間違えて接続し送信してしまったとのことで、受信アンプがNGになった状態です。


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弱い信号を入力するも、プリアンプスイッチONでは逆に感度が悪くなってしまいます。


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点検開始です。


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プリアンプに使われているFET  2SK125。

逆電圧にはとても弱く、飛んでいました。

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プリアンプFET付近の回路図。

WS000000


手持ちのあった中古の2SK125に交換。

入手困難なICですが、探せば互換品でJ310というFETがあります。

ピン足の配列が2SK125とは異なるので注意。

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基板パターンの損傷を点検。

ハンダ不良をやり直しました。

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アンプ切り替えリレーの点検。

接点に接触不良があります。

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分解してアルコール洗浄しました。

細部まで分解できる構造ではなかったので、接点研磨がやりずらいです。

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テレホンカードやプラスチック製のトランプを細く切り、先端にヤスリで筋目を入れます。


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これにアルコールを付けて隙間に入れて接点を磨きます。

テンションをかけるよう少し押し付けながら行います。

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こちらの切り替えリレーは、


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細部まで分解できる構造で、接点の研磨がやり易いです。

しっかり研磨しました。

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パターンが焼けたところを修復した跡があります。


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周辺の部品も破損状態です。


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同じように作成したものと交換しました。

パターン修復やり直し。

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受信アンプ、トリマコンデンサーが破損しています。


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トリマを回しても容量が全く変化しません。

青5pのものに交換しました。

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テスターで調べるとダメージとなり破損状態です。


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ムラタのセラミックコンデンサーに交換しました。

トリマコンデンサーには極性があり、下記規格のとおり取付け方向が決まっています。

HOT側+   COLD側-  となっており、インピーダンスの低いほうをマイナス側にします。

テスターで極性を調べる場合は、調整ネジと導通がある方をインピーダンスの低いほうにします。
トリマ
2個とも交換しました。


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受信アンプ復活しました。

このSGでは最小出力となるー143.5dBmを入力。

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プリアンプOFFで。

TR-751で受信しました。

Sメータ2くらいを指示。

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プリアンプONで。

Sメータ9まで振れました。

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送信出力。

1Wの入力で10W

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10Wの入力で50Wです。


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インジケータのメータ照明をLED化しました。


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オリジナルに近い電球色のLEDです。


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交換した部品です。


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受信プリアンプ付きのものは新製品の発売もなく、貴重品となりましたね。


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