HITACHI CH-580

フリーライセンス無線のブームにより、CB無線機を入手しても、発売から40年以上経過しているものにはジャンク品も多く使いものになりません。

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CB無線機は学校や自治会、消防団などにおいて、装備品として購入されたものもあるようです。
そういうものは倉庫で永く保管されていて、数回使用されただけで箱付き新品同様のお宝として出回ることがあります。

こちらのHITACHI  CH-580はキズミも少なく、状態は良いほうですね。

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ウワサによれば、CH-580はHITACHIの業務無線機作りのノウハウによって、良質な部品が使われていて丁寧な作りになっているとのことで、確かに良い品質が保たれていました。

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しっかりとしたコイル部品やトランス類も曇りひとつありません。


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水晶発振子は金属ケース入りのものが使われており、部品レイアウトや結線なども整然として申し分ないです。

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ボリュームのガリも無く、たいしたものです。


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バッテリーとの結線には平型端子が使われており、脱着が容易となっています。

ハンダ付けの場合が多いところですが、どちらが良いとも限りませんが、コストが掛かった方法であり、そういう姿勢で作っているということです。

まじめな作り方をした無線機は、このように一部を見るだけで全体が予想できます。

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アンテナの結線です。

シールド線にして、もっと短くなるような基板設計だと良いですね。

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プリントパターン面。

ハンダクラックの点検では問題ありませんでした。

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コンデンサマイクの配線にはシールド線が使われており丁寧な仕事です。

変調の掛りは深めです。

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CH8   27.144Mhzで送信不良が有ります。

水晶発振子を取外し、点検するも異常なしです。

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エンコーダの接触不良を認めました。

部品の取外しです。

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エンコーダは分解すると元に戻らないカシメ構造のため、スライド接点復活剤を使って何度が動かして研磨しました。

CH8の送信不良は改善しました。

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結合コンデンサSANYO製のもの4個を交換しました。

ドライアップ状態でした。

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受信感度測定。

ー106dBm

何とか聞こえるのはこの辺までですが、感度は良いほうだと思います。

アマチュア無線機のHFの平均がー120dBmくらいです。

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スプリアス良好です。

これには驚きました、高調波などが全く見られませんでした。

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CH-580、なかなか良いCB無線機です。

格好も良く、1台あっても良いのではないでしょうか。

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