セイコーの腕時計、AGS・キネティックには自動巻きのような発電システムが搭載されています。
ローターの回転により発電し、リチウム充電池に充電するしくみです。
時計を腕につけて生活していれば良いのですが、自宅にいる時には時計を着けないという方は充電不足になってしまいます。
機械式の自動巻き時計についてもそうですが、そいいう使い方だとゼンマイの巻き上げ不足で止まってしまいます。
週末には外して置いておき、月曜日にはめようと思ったら止まっていたなんてこともあります。
そんな腕力発電所なAGS・キネティックを外側から充電する方法があります。
ブラウンのオーラルBという電動歯ブラシ用の充電器です。
これがAGSの充電に使えるらしいとのことで購入してみました。
単三電池との大きさの比較です。
裏側の状況です。
これはどういうものか、リンクコイルを作って調べてみましした。
リンクコイルを横にして、
一周して調べます。
リンクコイルを縦にして、
発振周波数は37Khzと判明しました。
縦横どの方向を計測しても誘導電流の強度はほとんど変わりませんでした。
発振波形は矩形波です。
150mVくらいです。
分解してみないと分かりませんが、NE555などのタイマーICを使った発振回路の波形に似ているようです。
リンクコイルで受けたスペアナのマーカーカウンンターでは1.5dBmです。
出力は約1.5mW以下です。
時計を充電するには、
時計を保持していたスポンジが充電器の受けにちょうど良かったため切断しました。
スポンジを取り付け文字盤側を下にして置くと、時計の発電機構にあるコイルの電磁誘導により充電されます。
回転錘(ローター)を外し、リチウム電池を外した状態です。
AGローター(永久磁石)のところにある誘導コイルに電流が流れて充電池を充電します。
矢印の場所、下にはAGローターとコイルがあります。
電池を取り外すにはプラスチック製や竹製のピンセットを使います。
外したリチウム電池です。
リチウム電池の電圧は1.35Vでした。
誘導電流にはどの位の起電力があるでしょうか。
リチウム電池を外し、ソケット両端の電圧を測ってみました。
誘導無しの状態です。
0V
誘導ありの状態です。
0.8V
ブラウンオーラルBの充電器は確かに使えるようです。
オーラルB充電器の37Khzに従い、37Khzを発振させてみました。
ロジックIC 74HC14AP による発振回路です。
VCC電圧は5Vです。
ブレッドボードにて仮組みした回路ではC・Rからの計算より発振誤差が大きいですが、だいたい37Khz付近で発振しました。
電圧だけは5Vあります。
ダイドー、デカビタCのキャップで送信コイルを作りました。
受信コイルには、腕時計に内蔵されている巻線コイルに見立てて30uHのインダクタを使ってみました。
どうでしょうか。
矩形波がコイルを通すだけでキレイなサイン波になりますね。
コイルを携帯電話に内蔵されているような効率の良いタイプにしてみました。
非接触タイプの充電器にある形状です。
両面テープに貼り付けながら巻き、ホットメルト(グルーガン)で固めました。
直径1mmの単線LANケーブルを巻いたものです。
37Khzと言えども表皮効果により高周波は銅線の外側を流れるようになると思います。
なるべく太いほうがFB。
インダクタンスは54uHとなりました。
時計の大きさに合わせて9回巻きです。
どうでしょうか。
波形は少しいびつですが、少し強力になりました。
場所によってはクルッと波形が上下に反転しますが、そこはコイルだなと思いますね。
上の画像と比較すると分かります。
誘導電圧を測ってみましょう。
腕時計の方向により、
弱い方向では、
0.01V
強い方向では、
0.06V
とても実用にならん!っていうところです(笑)。
針が動き出したらあっという間に消費されて、供給が間に合わないでしょう。
増幅アンプが必要ですね、十分な充電ができる可能性があります。
セイコーキネティック オートリレー 5J22-0A50
セイコー純正、キネティック充電器。
時計店向けに出回ったものですが、現在入手困難でプレミア価格がついています。
発振周波数は1Khz、9Wだそうです。
この手の充電器が無いのに困っている方は多いのが事実でしょう。
100均にスマホ充電器が売っていました。
レモンで買ったものです。
仕事率10Wです。
500円の商品。
リンクコイルで調べてみました。
約1秒間隔の間欠動作をしていました。
デジタルオシロの波形ストップ機能で表示しています。
インダクターで受信してみました。
中央の場所が一番強力です。
受信効率は良くなり 6Vのサイン波となりました。
発振周波数は170Khz
キネティックの充電には使えるでしょうか。
LEDライトの状態で動作確認します。
どこに置いても、場所や角度を変えても、縦にしても、
赤色LEDが点滅する状態です。
インジケーターの意味は?
異物検出エラー! 残念。 使えませんでした。
スマホ ihone 10 には充電することができました。
ローターの回転により発電し、リチウム充電池に充電するしくみです。
時計を腕につけて生活していれば良いのですが、自宅にいる時には時計を着けないという方は充電不足になってしまいます。
機械式の自動巻き時計についてもそうですが、そいいう使い方だとゼンマイの巻き上げ不足で止まってしまいます。
週末には外して置いておき、月曜日にはめようと思ったら止まっていたなんてこともあります。
そんな腕力発電所なAGS・キネティックを外側から充電する方法があります。
ブラウンのオーラルBという電動歯ブラシ用の充電器です。
これがAGSの充電に使えるらしいとのことで購入してみました。
単三電池との大きさの比較です。
裏側の状況です。
これはどういうものか、リンクコイルを作って調べてみましした。
リンクコイルを横にして、
一周して調べます。
リンクコイルを縦にして、
発振周波数は37Khzと判明しました。
縦横どの方向を計測しても誘導電流の強度はほとんど変わりませんでした。
発振波形は矩形波です。
150mVくらいです。
分解してみないと分かりませんが、NE555などのタイマーICを使った発振回路の波形に似ているようです。
リンクコイルで受けたスペアナのマーカーカウンンターでは1.5dBmです。
出力は約1.5mW以下です。
時計を充電するには、
時計を保持していたスポンジが充電器の受けにちょうど良かったため切断しました。
スポンジを取り付け文字盤側を下にして置くと、時計の発電機構にあるコイルの電磁誘導により充電されます。
回転錘(ローター)を外し、リチウム電池を外した状態です。
AGローター(永久磁石)のところにある誘導コイルに電流が流れて充電池を充電します。
矢印の場所、下にはAGローターとコイルがあります。
電池を取り外すにはプラスチック製や竹製のピンセットを使います。
外したリチウム電池です。
リチウム電池の電圧は1.35Vでした。
誘導電流にはどの位の起電力があるでしょうか。
リチウム電池を外し、ソケット両端の電圧を測ってみました。
誘導無しの状態です。
0V
誘導ありの状態です。
0.8V
ブラウンオーラルBの充電器は確かに使えるようです。
オーラルB充電器の37Khzに従い、37Khzを発振させてみました。
ロジックIC 74HC14AP による発振回路です。
VCC電圧は5Vです。
ブレッドボードにて仮組みした回路ではC・Rからの計算より発振誤差が大きいですが、だいたい37Khz付近で発振しました。
電圧だけは5Vあります。
ダイドー、デカビタCのキャップで送信コイルを作りました。
受信コイルには、腕時計に内蔵されている巻線コイルに見立てて30uHのインダクタを使ってみました。
どうでしょうか。
矩形波がコイルを通すだけでキレイなサイン波になりますね。
コイルを携帯電話に内蔵されているような効率の良いタイプにしてみました。
非接触タイプの充電器にある形状です。
両面テープに貼り付けながら巻き、ホットメルト(グルーガン)で固めました。
直径1mmの単線LANケーブルを巻いたものです。
37Khzと言えども表皮効果により高周波は銅線の外側を流れるようになると思います。
なるべく太いほうがFB。
インダクタンスは54uHとなりました。
時計の大きさに合わせて9回巻きです。
どうでしょうか。
波形は少しいびつですが、少し強力になりました。
場所によってはクルッと波形が上下に反転しますが、そこはコイルだなと思いますね。
上の画像と比較すると分かります。
誘導電圧を測ってみましょう。
腕時計の方向により、
弱い方向では、
0.01V
強い方向では、
0.06V
とても実用にならん!っていうところです(笑)。
針が動き出したらあっという間に消費されて、供給が間に合わないでしょう。
増幅アンプが必要ですね、十分な充電ができる可能性があります。
セイコーキネティック オートリレー 5J22-0A50
セイコー純正、キネティック充電器。
時計店向けに出回ったものですが、現在入手困難でプレミア価格がついています。
発振周波数は1Khz、9Wだそうです。
この手の充電器が無いのに困っている方は多いのが事実でしょう。
100均にスマホ充電器が売っていました。
レモンで買ったものです。
仕事率10Wです。
500円の商品。
リンクコイルで調べてみました。
約1秒間隔の間欠動作をしていました。
デジタルオシロの波形ストップ機能で表示しています。
インダクターで受信してみました。
中央の場所が一番強力です。
受信効率は良くなり 6Vのサイン波となりました。
発振周波数は170Khz
キネティックの充電には使えるでしょうか。
LEDライトの状態で動作確認します。
どこに置いても、場所や角度を変えても、縦にしても、
赤色LEDが点滅する状態です。
インジケーターの意味は?
異物検出エラー! 残念。 使えませんでした。
スマホ ihone 10 には充電することができました。
ブログへの訪問、コメントありがとうございます。
記事をよく見てくださり、有り難い限りです。
当記事は閲覧が上位にランクするほど、多くの方に見ていただいております。
AGS・キネティックの充電には、皆さん苦労なさっているようで、しっかり使える充電器を自作した記事を情報として提供できたらと考えています。
いつか、ちゃんとした記事にしたいと思いますが、サプライヤーの出物も入手できずにいます。せめて、充電器を分解だけでもさせてくれたら純正品と同等なものを作って情報提供ができて、困っているひとが救われるというものです。
さて、ご質問の解答です。
キャリバー5J22に限らず、AGローターなど発電機構は回転錘の歯車に接触する輪列の下に連なっています。
画像では地盤に赤い人工ルビーが確認できますが、これは連なった発電系の受け石です。
ひとつ、申し訳ないのは、竜頭、巻き芯が引き抜かれておりキャリバーが180度回転しているかも知れませんが、記憶が定かではありません。
だとすれば、名無しさんの疑問が正しいということになりますが、画像では巻き芯が差し込まれているので、間違えではないと思われます。
もう一度、分解して確認してみようかと思います。
キネティック・オートリレーを確認しました。
AGローターの場所は記事中の場所で間違いありませんでした。
画像の通りで、文字盤正面からですと2時のほうとなります。
同型の時計を所持しておりまして、時々しか使用しないため毎回振っているのですがどうにか充電できないかと思い、方法を探していたところこちらのページにたどり着きました。
オーラルb充電器が自宅にあったので、スポンジなどで台を作ってその上に載せてみたのですが、一晩たっても2秒針のままでした。
誘導を発生させる範囲があり的確な位置に載せないと充電されないですかね。パワーセーブにして台にのせると誘導に反応して秒針は動きだします。
なにかアドバイスあれば教えてください。
コメントありがとうございます。
オーラルB充電器を充電台にして時計を置いた場合、方向による変化は「多少」というところで、充電量に違いはないくらいです。
たろうさんの場合、充電リチウムバッテリーが弱くなっているものと思われます。
この記事の閲覧数は一定して大勢の方から閲覧されており、AGS・キネティックの充電には困っている方が多いのは承知していますので、いずれ、自作の充電器を完成させて公開したいと思っております。
コメント返信いただきありがとうございます。置いた際の時計裏表とか関係ありますでしょうか。裏向きだと秒針がみえないので今は表を上に向けて置いてみています。
磁力線は金属ケースの場合は金属の外側を通ってしまい、内部のコイルに誘導しません。
磁力線はガラス文字盤越しにするのが正解で、秒針が見えないよう下にします。