ICOM IC-375D

音が出ないとのことで、お預かりしました。

オーディオアンプIC μPC2002周りを点検

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ICにハンダクラックがありました。


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古いハンダは除去し、新しいハンダで付け直しました。

オーディオIC関連の電解コンデンサーを交換しました。

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液晶パネル、Sメータの照明をLED化しました。


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メモリーバックアップ電池の電圧3.02Vで、まだ十分です。


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ソケット化にしました。

電池交換をするときは、電池だけを引っ張るとソケットごとむしってしまいますので、ソケットを押さえながら交換してください。
金属のドライバーでこじるとショートしますので、木製のヘラなどを使ってください。

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ここまでの交換部品。


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フルパワーが出ません。

パワー調整が出来なくなる症状に、DC-DCコンバーター部のコンデンサー不良がこの機種ではありましたので手を入れます。

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問題の電解コンデンサー、C137を交換しました。

C136も交換。

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IC-375Dは50W機ですが、LOでは5W、MAXで30W弱です。

終段のファイナルトランジスター劣化のようですが、入手は困難です。

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周波数が下のほうにズレてたので調整しました。


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受信感度

ー140.0dBm (20dB ATT 20dB SQ)

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音が出るようになりました。


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IC-275、375を手放せないという方は多いです。

どうしても治して欲しいというオーナー様ばかりです。

モノバンド機ですが、高額な無線機ですので作りがとても良く、なるほどなと思います。

光学式のダイヤルエンコーダーを持ち、小気味良く周波数が変わる様は上質さを感じます。
おすすめの一品です。