ICOM IC-910

プリアンプ用電源異状とのことで、お預かりしました。

電源出力設定はOFFです。

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144Mhz側のコネクターから13.8Vの電圧が出たままで、OFFになりません。

430Mhz側は、プリアンプ用電源出力ON/OFFの設定には関係なく0Vのままです。

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このように、144Mhzのコネクターから13.8Vが出ている状態で何かを繋いではいけません。

SWR計をはじめ、高価な測定器などを繋いだら即アウトです。

サーブスマニュアルより、プリアンプSWに関する半導体は、2SB1132とDTC114EUということがわかります。

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場所はここ。


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2SB1132(ローム)のデータシート

Ic ー1A

Pc 0.5W

JHGのご近所では売っていません。

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似たような特性のトランジスターを探しました。

2SA1213(東芝)のデータシート

Ic ー2A

Pc 0.5W

これなら使えそうです。

スイッチ用途の場合、PNP型で1Aくらいなら何でも良いのです。

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ご近所のマルツ電波で購入した、2SA1213です。


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デジタルトランジスタ DTC114EUは、お取り寄せ中です。

注文しておいたDTC114EUAを入手しました。

とても小さいチップ部品です。

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ファイナルパワートランジスタのネジを全部外します。

ファイナルの温度センサーの下にもネジがあり、センサーのハンダを取って外します。

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よいしょ!っと、基盤をひっくり返しトランジスターを交換しました。

アンテナコネクターから出力していた電圧は0Vになりました。

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IC-910は受信感度が良いことで有名です。

ー142.2dBm (20dB ATT)

確かに感度は良いですね。

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ー147.2dBm (20dB ATT)


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受信の品質も良く、SSGからの3.5Khz変調信号が浮き上がって聞こえます。

コンテストなどでは、望みを叶えてくれそうです。

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